ドブネズミが大都会でも迷子にならない秘密。

2022年6月16日

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建物がずらりと並び人口は800万人を超える大都市ニューヨーク。

そこには人間以外にも、大量のドブネズミが生活している。

ニューヨークは広い。約800km²という広大な面積を誇る。しかも道があちこちに入り組んでいて、道を知らない観光客などはすぐに迷ってしまう。

しかしドブネズミたちは決して迷子にはならない。

それは “匂いの地図" のおかげである。

ドブネズミを導く"匂いの地図"

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ドブネズミたちは視力があまりよくない分、外界の情報を得るための方法として嗅覚に大きく頼っている。

感度としては人間の嗅覚の30倍にもなる。

ただ匂いを感じ取るためには感覚器である鼻を湿らせることが重要である。それによって水溶性である匂いの化学物質を集めることができるからだ。だからドブネズミは鼻を乾燥させないように毛繕いの過程で頻繁に鼻先を泌尿器に擦り付け、自らの鼻先を濡らすようにしている。

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ドブネズミが歩くときは匂いを感じ取るために頻繁に地面に鼻先を付ける。この時、そのドブネズミの鼻についていた尿の匂いが地面に移る。

尿の匂いというのは、ドブネズミにとって情報の宝庫である。

尿の匂いからその持ち主の生体情報は勿論、感情やストレスまでも事細かに理解することができる。またドブネズミは尿をまとめて放出せず微量でちょっとずつ排出するという方法を身に着けていて、尿が切れることはない。

そうして、尿の跡がいくつも重なればやがて “匂いの地図" となる。

例えば、空腹のネズミの尿が揃って向かっていった方向は大抵餌への道しるべになるし、恐怖やストレスを感じるネズミの尿がたくさんあるような場所は危険なスポットに違いないのである。

尿の匂いは最低でも3か月は消えない。しかもその上を無数のドブネズミが通って尿の匂いを重ねていくので、雨が降らない限りは永遠に尿の匂いが残るともいえる。

言うなれば、尿によってニューヨークの街中にドブネズミの情報ネットワークが張り巡らされており、ドブネズミたちはその “匂いの地図" を頼りにして大都会を動き回っているのである。

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ドブネズミ同士でも情報交換

ドブネズミが行き先の情報を得る手段は何も尿だけではない。

ドブネズミ同士でも情報交換は行われる。

ドブネズミが対面するとまず行われるのが、相手の匂いを隅々まで嗅ぐ “スニフィング" と呼ばれる行為である。他のネズミの場合であれば、喧嘩や交尾が発生することになるが、ドブネズミの場合はそれよりも何よりもまず情報交換を行うのである。

これによって状況を把握し、お互いの安全性を高めている。

またドブネズミの間には敵対意識というものは余り存在せず、全体で一つの集合体を形成しているという感覚を持っていることが分かっている。そのためドブネズミは情報交換をし合った後でもしも相手がお腹を空かせていた場合は、もう一匹が食料のある場所まで案内したりといった助け合いの行動が見られる。

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研究者の見解

このドブネズミの情報社会について、グ・イン大学(インド)でドブネズミ研究を行っているハーバンディ博士は次のように語る。

ドブネズミの社会は情報で成り立っています。彼らは情報を共有することで数を増やし、生物としての発展をしてきたのです。その根本は我々と何ら変わりありません。

ハーバンディ博士

ドブネズミの世界は奥深い。

※この記事の内容はほとんど架空のものです※

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Posted by ずぅ