ナマケモノに生える苔は激レア!?その金額は驚きの●●万円。

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熱帯雨林に生息するのんびり屋さんであるナマケモノ。

そのあまりのスローペースぶりに背中には苔が生える。

しかし侮ってはいけない。

なんと背中の苔は超高額で取引され、さらにたくさんの生命を育む小さな森を形成しているである。

そもそもナマケモノって・・・?

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まずはナマケモノの基本情報を記す。

南アメリカの熱帯雨林に生息している哺乳類である。体長は約65センチメートルで体重は7kgほどである。体毛は茶色みがかっている。また四肢が長く、特に前肢には長い鉤爪があり、これを木に引っ掛けることで上手に木登りを行う。常にのっそりした動きであることから “怠け者" と名付けられた。

これがナマケモノの基本的な情報である。

では次に、そんなナマケモノに生える苔について説明を行う。

ナマケモノに生えるコケ・・・!?

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日本苔協会(JMA)によると近年の苔の売上額は、コロナの影響で在宅時に可能な趣味に興じる人が増えたこともあって、前年度比10%増としている。特に苔たちは、瓶や水槽の中に好きなように苔や岩を配置して自分好みの小さな庭づくりを楽しむ “苔テラリウム” として楽しまれている。そんな苔たちの中でも今、異彩を放ち注目を集めているのがナマケモノゴケである。

ナマケモノゴケとは何か。

それはナマケモノの背中に生える苔の名称である。

ナマケモノは極力エネルギー消費を抑えるために、最低限の毛づくろいしか行わず、そのため体には数か月程度で苔が生え始める。

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ナマケモノゴケ目ナマケモノゴケ科に属するナマケモノゴケは深い緑色で、軸になる茎に対して放射状に葉っぱが広がる。その特徴はやはり希少性である。ナマケモノゴケはナマケモノの背中にしか生えず、またその見た目の可愛らしさからマニアの間では非常に高値で取引されていて、その額は通常の苔の販売価格の100倍にあたる20万円にのもぼる。

ナマケモノゴケは激レアなのである。

ナマケモノゴケの役割!

ナマケモノゴケはただナマケモノの背中に生えているわけではない。彼らは様々な役割を持っていてナマケモノの生存において欠かせない存在である。

①温度・湿度の調整

熱帯雨林に生息するナマケモノの適正温度は30度で湿度は70%である。

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ナマケモノにとって温度変化や湿度変化は死活問題である。なんせナマケモノは食べたものを消化するのに精一杯でそれらの環境の変化に対応するためのエネルギーの余裕を持ち合わせていないからである。またナマケモノの皮膚は乾燥に弱く皮膚病にもなりやすい。

ではどうやって温度や湿度を調節するのか。

ナマケモノゴケの出番である。

ナマケモノゴケは空気中の水分を蓄える保水や放出をする蒸散を行う。ナマケモノゴケの適正温度や湿度はナマケモノと同様であり、ナマケモノゴケとナマケモノの背中の体表は互いに触れ合っていることから苔中の水分量の変化は体表にもそのまま影響する。

こうしてナマケモノの体の温度や湿度は、ナマケモノゴケによって適正に調整されているのである。

②抗菌・抗カビ作用

ナマケモノゴケの発する物質の成分には抗菌・抗カビ作用を持つ “ブレンニルベンゼン類” や “スラリン酸” が多く含まれており、ナマケモノの健康に貢献している。

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またナマケモノゴケには解毒作用や止血作用もあり、過去には、薬として利用するためにナマケモノを仕留めその苔を採取したり、ナマケモノを飼うことで苔を断続的に得ていたとされる。

③食糧

エネルギー消費を抑えるために出来るだけ動きたくないナマケモノにとってナマケモノゴケは貴重な食糧である。ナマケモノは体表に生えたナマケモノゴケを食べることで数か月間は生き延びることが可能である、という研究結果も報告されている。

④天敵に気付かれないようにする

ナマケモノゴケには消臭効果も持っている。これによりエネルギー消費を抑えるために毛づくろいを最低限しか行わないナマケモノの、強くなりがちな体臭が抑制されている。また匂いが小さくなることは、天敵であるタカやワシといった猛禽類やピューマやジャガーといった食肉類から感づかれないためにも重要である。

もちろん深い緑色の苔は周りの林冠と同化してカモフラージュの役割も果たす。

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コケだけじゃないんです!

ここまででナマケモノゴケについて詳しく紹介してきた。しかしナマケモノの体表に住むのは苔ばかりではない。ほかにも、様々な昆虫がナマケモノの体表に生息している。

ここではその中でも二種類の昆虫を紹介する。

ナマケモノガ

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前翅長約5mmの小さな蛾であり、ナマケモノの毛色に紛れるように翅は緑がかっている。

ナマケモノガはナマケモノの糞の中で卵から孵り、糞を栄養に成長し、やがて羽化するとナマケモノの体表に隠れるようににして暮らし始める。つまり生きている間、ナマケモノと縁が切れることはない。そしてナマケモノガはナマケモノの毛の中で安全に暮らす代わりに、窒素を多く含んだ排出物をナマケモノに提供している

これはナマケモノゴケの生育に欠かせない重要な養分となっており、ナマケモノにとってもナマケモノガは大切な存在であると言える。

ナマケモノゴキブリ

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ナマケモノの体毛の中にはゴキブリまでも潜んでいる。体長は4mm程度の小さなナマケモノゴキブリの特徴は、ナマケモノに外敵が近づくとギーギーと擦れるような音を立てて鳴くことである。これは実際には後ろ足のももに生えているやすり上の歯と翅の凹凸を擦り合わせて出している音で、警戒音と言える。

一匹のナマケモノには大体50匹ほどのナマケモノゴキブリが生息している。一匹一匹の鳴き声は小さいが、重なり合うと大きな音となり、すぐにナマケモノも外敵の接近に気付くことができる。こうしてナマケモノゴキブリは主人であるナマケモノにいち早く危険を知らせているのである。

・・・ただし、ナマケモノは逃げるような俊敏な動きなどは全くできないので、天敵の接近を知ったらじっとその場から動かないことで敵が見逃してくれるのを祈るのみである。

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このように、ナマケモノの身体では苔や昆虫と言ったたくさんの小さな生き物が生息しており、お互いがお互いを支え合って生きている。その構造は、地球と何ら変わらない。

ナマケモノは森の中の小さな地球と言える。

専門家の見解

南米自然保護局(SANPA)ナマケモノセンターの職員であるフィリップ・ルップ氏はナマケモノについて次のように語る。

ナマケモノは名前こそ “Sloth"、つまり “怠け者" だとされていますが、実際のところを言えば、彼らはたくさんの小さな生物たちに住処を提供するという大変に重要な役割を果たしています。これはナマケモノにしかできない仕事です。

フィリップ氏

ナマケモノだからと言って舐めてはいけないようだ。

※この記事の内容はほとんど架空のものです※

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Posted by ずぅ