“スカンク通り魔事件”発生!?通行人を次々に襲う謎のスカンク男。

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皆さんは “スカンク" という言葉を聞いて何を想像するだろうか。

多くの人はきっと悪臭をイメージすることだろう。

今回はそんなスカンクの臭いが利用されて起きた凶悪事件を紹介しよう。

スカンク通り魔事件

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その事件は2002年6月、アメリカ合衆国北部ニュー・ジャージー州のバーナードという町で起こった。

仕事を終えて家路を歩いていた女性が、突然背後から何者かによって頭に袋を被せられ、強烈な刺激臭を嗅がせられたのである。その刺激はあまりにも強烈なものであり、女性は一時的に失明と呼吸困難を発症しその場にうずくまってしまった。その間に犯人は逃走。また異変に気付いた通行人が救急車を呼び、女性は事なきを得た。

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被害者はその後さらに男女合わせて5人ほど増えた。しかし、どの被害者も人目の少ない道で犯行を受け目撃者がおらず、さらに被害者自身も刺激臭で一時的に視界が奪われることから犯人像は全く分からなかった。

また臭いについては、"今までの人生で嗅いだことの無いほどのひどい悪臭だった" という証言や"腐ったニンニクの臭いがした"、"焦がしたドリアンの臭いだった" との証言が集まり、いずれにしても相当な悪臭だったことが伺えた。これを受けて警察は最初、化学薬品を使った犯行であると予想したうえで捜査を始めたが、後に被害者の服に着いた臭い物質を分析が完了すると犯行に使われたのはなんと “スカンクの悪臭" であることが明らかになった!

さらに限られた目撃情報から犯人は犯行の際に全身黒タイツを纏い、頭にはパーティグッズの一つであるリアルなスカンクの被り物をしていたことも明らかになった!

このインパクト満載の事件にはすぐにメディアも目を付け、新聞やテレビなどの情報媒体では

「random skunk attacker incident (スカンク通り魔事件)」

として報道。

こうして、たちまち世間の注目を集めるに至った。

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事件の顛末

「スカンク通り魔事件」は、なかなか解決しなかった。とにかく目撃者がいないということが原因であった。

そこで警察は新たな手法として警察犬の力を借りることにした。警察犬であるジャーマン・シェパードは約2億個の嗅細胞を持つなど非常に嗅覚に優れており、スカンク由来の刺激臭が使われるこの事件では適任であった。

警察犬はすぐに犯人の家を特定した。そうして事件が最初に起きてから2か月後にようやく犯人逮捕となった。

犯人は、バーナードの隣町であるショート・ヒルの動物園に勤務する男性ジョージ・マギー(39歳)。

ジョージが犯行に使ったのは、動物園で飼育されているスカンクから手術で取り除かれた臭腺であった。この臭腺は元々来客にスカンクの臭いを体験してもらう展示用として動物園に保管されていたが、ジョージはこれを持ち出した。そして臭いの分泌液をいくつもの袋の中に垂らし、口を縛ることでスカンクの強烈な臭いを充満させ、凶器としたのだった。

ジョージは犯行理由について、"被害者の反応が面白くてやった" と供述し、黒タイツとスカンクの被り物という奇妙な格好については “正装だよ" と笑いながら供述した。

最終的に被害にあった人数は13人に及び、ジョージには傷害罪などの罪で102年の刑期が言い渡され、この事件は幕を閉じた。

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そもそも、なんで臭いのか?

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スカンクの悪臭の正体は肛門傍洞腺と呼ばれる肛門嚢から出る黄色い分泌液である。この分泌液には「ブチルメルカプタン(C₄H₉SH)」と呼ばれる硫黄を含んだ成分が主に含まれており、このブチルメルカプタンを取り込むと一時的な失明が起きたり、身体の痙攣などが起きたりする。

スカンクは天敵にお尻を向けてこの分泌液を発射する。と言っても、逆立ちをしたり前足で地面を叩いたりと言った警告動作を相手が無視した時の最終手段であり、いきなり発射してくることはない。

飛距離は7mにも及び、悪臭の範囲は3kmにも及ぶ。

さらにブチルメルカプタンはタンパク質と結合する性質を持つため、肌に付着しようものなら、洗ってもしばらくの間は臭いが残り続ける。

これがスカンクの唯一無二の “武器" なのである。

研究者の見解

今回の事件についてセル・フィナ大学(インド)でスカンクの研究を行うポー教授は次のように語る。

スカンクの肛門嚢から放出される液体の悪臭は凶悪な破壊力を持ちます。自然界の化学兵器と言えるでしょう。

ポー教授

スカンクは恐ろしい。

※この記事には架空の内容が多く含まれています※

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Posted by ずぅ