発毛剤を使ってハゲワシの頭に毛を生やす。それは頭皮ケア会社の究極のプロモーション。

2022年7月24日

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ハゲワシは名前の通り頭が禿げているのが特徴的な鳥である。

その禿げた頭を見て、頭皮ケアの製品を扱うとある会社は驚きの発想をした。

ハゲワシの頭に毛を生やして自社の商品の宣伝をしようと!

ヘルウェア社の素晴らしき戦略

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そもそもハゲワシはなぜ頭が禿げているのか。その理由は彼らの食性と関係がある。ハゲワシの食性はスカベンジャー、すなわち腐った肉を食べる腐肉食性であり、腐った肉に頭まで突っ込んで内臓を食べる方法をとる。その際にもしも頭部に毛が生えていると、腐った肉が毛にこびりついたり、付着した細菌が増殖したりして不衛生な状態になってしまう。そこで毛を生え失くして病気のリスクを減らすと共に頭皮を直に日光に当てることで皮膚の消毒も行っているのである。

そうした合理的な理由の元に禿げたハゲワシの頭。

その頭を見て、ワシントン州シアトルに本社を置く頭皮ケア専門店のヘアウェル社は、自社の商品の宣伝に一役買ってもらおうと考えた!

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具体的には、当時ヘアウェル社が新商品として売り出そうとしていた発毛剤「グロスーT」をハゲワシの禿げ頭に塗り付けることで、なんとか毛を生やし、「ハゲワシでも毛が生える発毛剤」として売り出そうとしたのである。

プロモーションには当然ハゲワシが必要であったが、危険な野生のハゲワシでやるわけにもいかなかった。そこでヘアウェル社が協力を求めたのは、アメリカ北東部イリノイ州の都市グラントンにある “グラントン動物園" で飼育されていて人慣れした一頭のハゲワシ(10歳メス)。この動物園では、ハゲワシに与える餌は一口サイズで頭を汚すことが無いために、たとえハゲワシの頭に毛が生えても衛生的な問題は生じないだろうという判断の下でもあった。

ハゲワシの頭に毛を生やす!

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グロスーTはハゲワシの頭に実際に塗布された。付け始めてから数週間は全く効果が無かった。ヘアウェル社の研究チームはやはり人間でなければ髪を生やすことが出来ないのかと諦めかけていたが、それでも辛抱強く検証を続けた。

そして結果は突然現れた。

グロスーTを付け始めてから3か月後、なんとハゲワシの頭部に毛が生え始めたのである。研究チームは大喜び。これはグロスーTに配合されたリノビシンという成分がハゲワシの禿げた頭の毛包を刺激し、本来は少ない髪細胞の増殖やタンパク質の合成を促進した効果によるものだと考えられた。

髪が生え始めてからは、さらに日が経つごとに毛の本数と長さが増えていき、やがて頭部を覆うまでになった。すなわちヘルウェア社は「グロスーT」を使い、人類で初めてハゲワシの頭に毛を生やすことに成功したのである。

ヘルウェア社は早速新商品の「グロスーT」を「ハゲワシの頭にでも毛を生やすことができる発毛剤」というキャッチコピーと共に売り出した。

ヘルウェア社の狙いは的中する。

その斬新な宣伝文句は人々に強力なインパクトをもたらし、購入者が続出したのである。

結果的に2007年度末の総売上本数は1億本となり、当時世界で最も売れた発毛剤となった。

実際の広告(日本語版)

「グロスーT」は動物を使ったプロモーションの最も大きな成功列の一つと言える。

※この記事には架空の内容が多く含まれています※

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Posted by ずぅ